西友へCO2排出量販売
~ハッピーロード大山商店街振興組合~


 商店街活性化のキーワードのひとつは「連携」。市民やNPO、大学との連携による地域課題の解決、地元農家や地方都市との交流促進による双方の経済活性化、ローカルな商店街を舞台にグローバルな環境問題に大型店と協働で取り組むなど。いずれも外部との連携によって、商店街の不足資源を補完し、さらには相乗効果を発揮しようとのねらいだ。ヒト・モノ・カネをつなぐ架け橋となることで、コミュニティ力および商店街活力の増強につなげる都内各地の商店街を追った。

LEDで収益モデル
 大型店との連携で、グローバルな地球環境問題に対応しようというのが、板橋区のハッピーロード大山商店街振興組合(小原貢久理事長)だ。昨年末に商店街の街路灯を、LED方式へと全面的に刷新。これにより生じる、年間あたり85%、約300トンものCO2排出量削減分を、大手スーパーの西友に販売しようとの取り組みだ。
 今回の排出量売買の取り組みは、経済産業省の国内クレジット制度(国内排出量認証制度)の認証を受けて実施するもの。同制度は、大企業等が技術・資金等を提供して中小企業のCO2排出量削減に共同で取り組もうとの仕組みで、商店街としての認証は全国初。
 商店街にとってのメリットとしては、LED化に伴う電気代の約4分の1への削減効果に加えて、今回の排出量販売による新たな収入が見込まれる。一般的なCO2排出量の販売価格は1トンあたり約2000円となっており、商店街としてはこれを原資に商店街の環境対応事業を進めていく方針だ。共同実施者である西友にとっては、環境対応の自主行動計画等の目標達成に活用できるというメリットがある。
 今回の街路灯整備事業では、アーケード内の街路灯および装飾灯487灯について、従来の水銀灯による200Wの照度を維持しつつ、LED灯へと切り替えた。導入にあたっては、都の特定施策推進型商店街事業の指定により、総事業費の5分の4の助成を受けている。
 昨年12月1日の点灯式では買い物客多数が見守るなか、カウントダウンに続いてアーケード内のLED灯を一斉に点灯。青みがかったエコロジーな光に包まれるなか、地元中学生ブラスバンドによる演奏も行われるなど、商店街の環境配慮への取り組みを地域におおいにアピールする機会となった。
 本来はライバル同士の商店街と大型店だが、「地球環境問題の解決にあたっては、大型店とも積極的に連携していきたい」と小原理事長。市民の“ローカル”な日常生活支える商店街と大型スーパーでならではの、“グローバル”な課題解決へ向けた新たな連携モデルとして注目される。